アルバム

Brenda And The Tabulations / I Keep Coming Back For More (1976年)

初期フィリーの頃の印象が強いグループであるが、77年のこのアルバムではドップリとスタイリッシュなフィリーサウンドに浸かっている。ノーマン・ハリスやボビー・イーライらによる小気味良いリスムアレンジが冴える都会的なダンサーから、A-2,B-1,3のような…

Shotgun / Ladies Choice (1982年)

前々からこのアルバムは聴きたいとは思ってて先日CDで入手したんだけれども、予想以上に良い。ファンクというより、都会的なメロウダンサーという感覚で聴けるから嬉しい。この内容ならオリジナルアナログ盤が人気あるというのも頷ける。譜割りの細かいホ…

Richard Tee / Strokin' (1979年)

彼はアコースティックピアノとエレキピアノとで対照的な演奏をする。私は断然ピアノでの演奏が好き。エレピでの演奏は非常にソフトタッチで涼しげな音色を出すんだけれども、音の輪郭が曖昧過ぎてよくわからん(笑)、嫌いではないのだけれども。一方、アコ…

Street People / Street People (1976年)

詳細はわからないボーカル・グループ。どの曲をとってもメロウでキャッチーな出来栄えは、中心的メンバーでありプロデュースもこなすRay Dahrougeの素晴らしい作曲の才能によるところが大きい。そしてチャーリー・カレロによる、お馴染みの華麗なストリング…

松任谷由実 / Voyager (1983年)

涼しそうなジャケだよなぁ。あたかもビル街が水没したかのように見えるが、実は上空に水が張られているのである。ジャケを180度回転させればわかる。 都会の象徴でもある高層ビルをあしらったジャケの通り、ユーミンには都会的あるいは東京的なイメージが付…

Santana / Caravanserai (1972年)

世間一般的に名盤として認知され、個人的にも愛聴盤であったりするアルバムは、少なくとも新鮮味が薄れてきてしまう。ただCaravanseraiだけは個人的に、それが皆無である。聴く毎に新しい発見などがあったりするワケではないが、常に新鮮味が感じられる。た…

McFadden & Whitehead / I Heard It In A Love Song (1980年)

フィリーの作曲チームとして定評のあるコンビによる2nd。名盤名高い1st(これも最高)の内容を引き継いで、スロー/ダンサー共に素晴らしい。やはり曲作りのセンスがいいんだよね。このアルバムだけに限らず、フィリーならではの甘味メロディーを聴くと、つい…

Peter Kelley / Dealin' Blues (1971年)

詳細わからぬ白人ブルース・フォーク。この味のあるシンプルさがたまりません。しかも、どこか陽の当らない澱んだ雰囲気(笑)。明確な3コードのブルースだけに留まらず、浮遊感のある宗教臭い雰囲気の楽曲もあったりして、全体的に内省的でSSW志向の強い内…

Mark & Sumley / Nice Things (1968年)

何者なのか全く詳細はわからないけれども、結構気に入っているフォーク・デュオのアルバム。フォークというか、少しソフロに近い耳触りだけど。ドリーミーな旋律でロジャ・ニコ系の軽快なホーン・アレンジとリズム・アレンジの曲なんかは掴みかな。タイトル…

George Benson / Breezin' (1976年)

このCDを買った時のことをよく憶えている。大貫妙子の『サンシャワー』のCDと一緒に買い、浪人時代の昼下がり、部屋で寝転びながら屋外に漏れくらいの大音量で聴いた。「Breezin'」のキャッチーなギターリフと、「Summer Connection」の松木恒秀のギター・オ…

Phyllis Hyman / Somewhere In My Lifetime (1978年)

レディー・ソウルの中では個人的に思い入れの深いアーティスト。さすが歌姫というキャッチ・コピーがつくだけの歌唱力も然る事ながら、どこかアジアンなルックスが色っぽくてタマラナイのである(^^)。しかしながら、こんな魅力的な女性が後年に自ら命を断…

Chuck & Mary Perrin / Life Is A Stream (1971年)

瞬く間に知れ渡ったマイナーなSSW。そんな私も、昨年店頭に並びたての1stと2ndのカップリングCDを何も知らずに買い、その内容の素晴らしさに感激したクチである。マイナーなSSWやフォークをコレクションするようになったのも、この姉妹のアルバムがキッカケ…

大追跡 ミュージック・ファイル / You & Explosion Band

1978年に日本テレビ系で放映された伝説の刑事ドラマのサントラ。音楽担当は大野雄二。当時の大野雄二は「ルパン三世」の音楽も担当しており、その音楽の好評振りを受けての抜擢だったのであろう。なので、アクションシーンが主体のドラマであった「大追跡」…

Astrud Gilberto / Gilberto With Turrentine (1971年)

Astrud Gilbertoの中では、個人的にこのアルバムが一番思い入れの強いアルバム。10年前の24bitリマスター紙ジャケリイシューで初めて買った彼女のアルバムであり、なぜか自分の家ではなく友人の家で一緒に初聴きした憶えがある。ブルース、ソウル、パンク好…

Special Edition Band / At Last

全く詳細はわかりません。おそらく80年前後に録音されたもの。エレピの音色がいかにもって感じだけど、私はかなり好きな音色。何がいいって言われたら、やっぱりスロー/ミディアム曲のスウィートさと答えるしかない。ダンサーもメロディアスだし疾走感もあっ…

山下達郎 / Go Ahead ! (1978年)

転換のきっかけとなった4th。タツローのコンテンポラリーなブラック・ミュージックに対する造旨の深さが、ディスコブームと結びつき花開いた結果となる。彼の作り出すファンク/ダンス・ミュージックは、複数のリズム・パターンを組み合わせる、わかりやすい…

Karen Beth / Harvest (1970年)

Karen Daltonが「陰」だとすれば、Karen Bethは明らかに「陽」である。陽だまりの中、あるいは気持ち良く晴れ渡った空の元。育ちの良いお嬢様が突如ヒッピーに目覚めたが、結局は形式や外見だけで、本質はなんら変らない。土や泥の上よりも、本当は草が生い…

Enchantment / Enchantment (1976年)

デトロイトの名プロデューサーであるマイケル・ストークスが関わったもの中で、内容の素晴らしい代表的なものの一つは何と言ってもEnchantmentのアルバム。83年の『Utopia』は彼らの代表作として知られているが、この1stも初期の代表作に挙げられるだけの素…

Persuaders / It's All About Love (1976年)

Persuadersはどのアルバムも質の高いものだけれども、フィリー・サウンドを満喫するなら、このエロジャケな4作目。唯一のオリジナル・メンバーとなってしまったダグラス・スコットのボーカルと、前作から加わったジョーイ・コールマンらのバック・コーラスは…

Faith Hope & Charity / Life Goes On (1976年)

Van McCoyって自分のアルバム以外では結構いい仕事するから不思議な人である。そこがサウンドの一貫しているバリー・ホワイトとの違いかな。このアルバムがリリースされた1976年といえばVan McCoyもディスコ全盛の時であるが、 彼が手掛けたFaith Hope & Cha…

Comox And Friends / Comox And Friends (1974年)

ジャケに描かれているようにデュオらしい。ただ、ギターのJames Pappが全ての作曲に絡んでいるので恐らくデュオの片割れに間違いないと思うが、共作曲では、ベースのPaul Stephensや、ギターのEdwin Greveの名もあるので、もう一人がハッキリしない。いずれ…

Pete & Sheila Escovedo / Solo Two (1977年)

ラテン・ロック・グループAztecaの元メンバーでパーカッション奏者であるピート・エスコヴェードと、彼の娘シーラ(プリンス・バンドでお馴染みのシーラE)との父娘競演1st。エレピのソロとパーカッシヴなリスムアレンジが気持ち良いインストが中心だが、ア…

Independents / The First Time We Met (1972年)

男性2人と紅一点からなるボーカル・グループ。70年代初頭のシカゴにおける新参グループの中では知名度と実力共に一番であろう。事実この1stは3曲もチャート入りしただけはあり、また当時の日本でも受け入れられたようだ。それは何と言っても、適度にスウィー…

Lambert And Nuttycombe / At Home (1970年)

音楽仲間の掲示板で、たまたま話題に上がったLambert And Nuttycombeのアルバム。中古店においてCDがエライ高価なものになってるらしい。ネットで早速調べていたら、なんと8月にCDで再発される情報を得ました。しかもリマスター!。CDが高価な値段で売られる…

Lifestyle / Lifestyle (1977年)

フィラデルフィアの5人組ボーカルグループによる唯一のアルバム。これまた奇抜なお絵描きジャケにダマされそうであるが、素晴らしいフィリー・サウンドに乗って最高のボーカルとコーラス・ワークを聴かせる。バックもダンサー、スローともに絶品。フィリーの…

Flashlight / Flashlight (1978年)

1978年頃のフィリー・ソウルは、ガラージやN.Y.ダンス・サウンドへと流れる過程において、70年代中頃の黄金期のような輝きは既に失せつつあった。そんな中で黄金期のようなフィリー・サウンドが聴ける奇跡的な作品というのが、この奇抜なジャケでカモフラー…

Laura Nyro / Nasted (1978年)

76年に続くスタジオ録音盤。エレピやアコギの音が多くなったこともあると思うが、初期の頃にはあまり聴かれなかった心地よいポップさが前面に出ている。プレAOR的なサウンドという見方もできるが、そこは彼女の放つ数年の間に蓄積されたオーラがコマーシャル…

Karen Dalton / It's So Hard To Tell Who's Going To Love You The Best (1969年)

1st。白人ブルース・フォーク・シンガーとだけあって枯れたハスキー声と独特の歌い方であるが、12弦ギターでのけだるい弾き語りをもって暖かみすら感じる。ウッドストックのミュージシャンをバックに従えた有名な2nd『In My Own Time』に比べれば音的にも地…

Doris Abrahams / Labor Of Love (1976年)

ハッピー&アーティー・トラウムのアーティーの方のProd。「ローラ・ニーロ・タイプのブルー・アイド・ソウル系女性シンガー・ソングライター」というふれこみだけあって、その期待を裏切らない。実際には、素晴らしい才能を持つ彼女の自作が2曲だけしかない…

Flower / Heat (1979年)

セクシー・モデルFlowerの2nd(1stは本家サイトのDisk Review 06を参照)。一時期はオージェイズのアルバム等でフィリーのアレンジャー陣に名を連ね、自ら「Richie Family」というグループを結成しフィリーのダンス・サウンドを制作していたRichie Romeによ…