うに


David Crosby / If I could Only Remember My Name (1971)


このCDは4年くらい前にライノからリイシューされて
買ったものなのですが、
何故か2枚組み。
てっきり、未発表曲がワンサカと収録されているのか
と思って当時買った記憶があるのですが、
実は、同じ収録内容のCD版とDVD版だったのです。
ただし、DVDの方は容量的に多いこともあって
ドルビーサラウンドやら高ビット数やらの高音質らしいのですが、
未だその違いは判らず・・・。


当時、DVDレコーダーは既に持っていたのですが
TVがアナログでしかもスピーカー一個という代物だったので
DVDの方を再生する機会が全くありませんでした。
しかし、2009年の年末に地デジの液晶テレビに買い換え、
同時に地デジチューナー付きのブルーレイレコーダーも買ったので
その機会にやっとDVDで再生した記憶があります。


その間、CDの方は非常に高頻度に聴いていて、
今でも何かにつけては聴いている程なんです。
なんというか、就寝の時布団の中で聴くと
とてもグッスリいっちゃうんです。
または、夜に聴くアルバムと定番付けちゃってます。


CSN&Yの「Deja Vu」の後に発表された初のソロなのですが、
参加メンツがCSN&Y関係(でもStillsは大人の事情で不参加)や
Grateful Dead関係、Joni Mitchell、Laurie Allanが
参加しており、CSN&Yサウンドの延長でありながらも
幻想的なサイケ寄りなサウンドとも言えます。


なんと言っても、CSN&Yサウンドの延長である
複雑なコーラスハーモニーの素晴らしさは
歌詞のないスキャット曲でも十二分に堪能できますね。
そして、サイケ色濃厚なのですが、
楽曲の良さと神秘性によって素晴らしいフォーキーなサウンドに
昇華しており、美しさすら感じますね。


Crosbyと同様に、StillsとYoungもちょうど同時期に
素晴らしいソロアルバムを出しているのですが、
CSN&Yがいかに凄い才能の集まりだったかを再認識させてくれます。

うに


なぜか毎年、夏休みになると行く場所が
富山の友人のところ。その友人は
太陽にほえろ!の音楽好きの仲間であり、
太陽にほえろ!の音楽を演奏する仲間でもあります。


その友人はキーボード・プレイヤーなので
太陽にほえろ!の音楽に関係する楽器としては
フェンダー・ローズ、ヤマハCPといったエレピに
ソリーナというストリングス音が出るアナログシンセ?、
他にはリアルなハモンドオルガンの音源を持つ
デジタルシンセ等をご自宅に所有してガンガン弾きまくる
相当な音楽好きなのであります。


去年の夏に友人のところへ行くにあたって
東京土産にリクエストがありました。
それは、あるCDでした。


The Bobby Hamilton Quintet Unlimited / Dream Queen (1972)


その友人は、最近レア・グルーヴや
フリー・ソウルっぽい音楽に目覚めつつあって、
ガイド本を頼りに色々CDで集めているらしいのですが、
このCDだけは購入しようにも、
地元でもなかなか手に入らなかったそうで
私にお遣いを頼んだのであります。


昨年の夏頃の私は、
もうレア・グルーヴとかそっち系の音楽には
ちょっとご無沙汰状態でしたので、
このアルバムに関しても無知でありましが
ネットとかで試聴する限りでは結構良かったので私も欲しくなり
富山へ発つ前日、
中古屋さんやジャズのCDを取り扱う店に足を運んでみまして
新品と中古で2枚入手することができました。


内容は、友人が絶賛するだけのことはあって
エレキピアノの洪水状態でありまして、
チック・コリアとかドナルド・バードの「fancy free」的な
ジャズ色が強くてちょいラテンの色もある
クールなサウンドとなっており
スピリチュアル・ジャズっぽくもあります。
2曲目なんかは、イントロでエレピのバッキングに
パーカッションが絡んでくる様が
非常にスリリングでカッコイイんですよね。
そんでもってメロウ。


そういえば、スピリチュアル・ジャズ系は
私も結構好きで集めてましたので
そのうち何枚か感想述べると思います。

うに


最近、物忘れが酷くなったような気がします。
何たって、自分の正確な年齢が出てこないんです(笑)
とりあえず、アラ・フォーであることは常に自覚してる程度です。
まあ、生年月日から逆算すれば判るのですが、
普通は、そんなことしなくてもすぐ判るもんだと思うんです。


平成の元号も、いつもど忘れ。
でも昭和の元号は西暦から逆算するまでもなく
完璧に頭の中に入ってます。
これは、60年代〜80年代の音楽が趣味であることに
関係しているんじゃないかと思います。
アルバムが発表された西暦の年を必ず憶えますし、
その西暦を元号に置き換えて
日本での文化や社会情勢を知ることによって
そのアルバムの評価や、その当時の雰囲気や良き思い出に
浸りながら聴くことができるんです。


Airborne / Songs Of City (1977)


このアルバムがカナダでひっそりと発表された1977年は昭和52年。
山下達郎の「SPACY」が発売された年なんですよね。
私はまだ3、4歳の頃です。
太陽にほえろ!では新人俳優の木之元亮がロッキー刑事で
デビューした年でもあります。


そんな当時の日本の文化や環境、自分のかすかな記憶を脳裏に置いて
このアルバムのCSN&Yライクで非常にメロウなフォーキーサウンドを聴くのが
極上な楽しみなのであります。


アコギのギターカッテイング、控えめなエレピのバッキング、
さらに控えめなアナログシンセの温かみのある音、
そして極上のコーラス・ハーモニー。
何度でもリピートしていたいくらい好きです。

うに


「メロウ・フォーク・サイケの隠れ名盤」by ユニオン。
昨年末に買った、おなじみ韓国rivermanからのリイシュー盤です。


WILL & JAMES RAGAR / WILL & JAMES RAGAR (1980)


アルバムタイトル通り2人組によるハモリも素敵ですし、
何よりサウンドがカッコイイんです。


アコギのカッティング・センスの良さ、
転がるようなエレピのバッキング、
そしてジャジーなリズム感とフルートの音色。
楽曲もどれをとってもメロウな旋律と調性で
どこか浮遊感すら感じさせてくれます。


1980年という年代も関係していると思いますが
程よく洗練されたフォーキーサウンドなので
とても聴き易いんです。


ボーナス曲もいつ録音されたのか定かではありませんが、
おそらくアルバムと近い年代なのでしょうか、
さらに洗練度を増し、メロウ・グルーヴと化しています。

こりゃアナログ盤は、DJさん達に重宝されそうな感じですね。

うに


これは確か一昨年買ったやつでした。
またもやbella terra。


DAVID LEWIS / SONG OF DAVID LEWIS (1970)


英国のSSWものですが、USな雰囲気も感じ取れるようなサウンド。
メロウさがUSって感じなんです。
楽器編成はピアノ、アコギがメインと至ってシンプルなんですが、
ボーカルとか曲調の雰囲気が、
どこかバリー・マンのアルバムを思い出させるような、
はたまたブレッドの「MAKE IT WITH YOU」ばりの
メロウ曲があったりします。


静まりかえった夜の部屋にピッタリなアルバムです。

うに


帯の「じ・アル・エフ・デー」が何ともマヌケなのですが、
肝心の中身は至ってマジメです。


THE RFD / LEAD ME HOME (1971)


3年くらい前に、お馴染み韓国の優秀な再発専門レーベル
bella terraからリイシューされ、
早速買ったのですが、その素晴らしさに打ちのめされまして
それ以来ずっと愛聴盤となっております。


全体的にロー・フィデリティーな音質なのですが
それだけでも何か心を掴まれた気分です。
基本はアコギがメインのフォーク・ロックで、
聴きようによってはサイケ、ソフト・ロックなんかにも
通じるものがありますね。
買った当初は完全にソフト・ロックなノリで聴いてましたから。
とにかく楽曲はいいし、女性入りのハーモニーも美しく素晴らしい。
ちょっと貧祖なリズム・セクションもなかなか味があるんですよね。
休日に聴くとシアワセな気分が増幅するような高揚感すらおぼえます。
心が洗われるというか。
おかげで、風俗に通うようなこともなくなります。

うに

MELODIES
最近、なんかのCMで「高気圧ガール」が流れてます。
山下達郎の過去の楽曲を使用するのは
珍しいことではなくなってきているけれども、
それでもいつも特別に反応してしまいます。


CMで「高気圧ガ−ル」を聴いて、久しぶりに
アルバム「メロディーズ」を取り出して聴いてみました。


前作までの一連のアルバムとは明らかに違う世界観。
本人の考えや客観的な背景は、「クイックジャパン」とか
に載ってるので、ここでは割愛します。


個人的な印象としては、前作が良くも悪くも目立つもんだから
この「メロディーズ」は肩の力を抜いて聴ける純粋なポップスといった感じ。
このアルバムから多重コーラスの割合が一気に増えましたが、
それが山下達郎の独特なサウンドを印象付ける要素にもなっていますね。
「高気圧ガール」は「Loveland,Island」と同系統の曲だけれども
個人的には、圧倒的に「高気圧ガール」の方が好きですね。


このアルバムからの複数曲が未だにCMとかで使われるのは、
エバーグリーンの証拠なのでしょう。
「懐メロ」感覚がないんです。