うに

墨田区新東京タワーとは、かなり驚き。墨田区のどこらへんになるのか興味深々である。私娼街跡や戦災を逃れて今でも残る木造建築密集地区あたりに建てられるとなると、防災や街づくりの面で候補地を検討してきたというぐらいだから、こういった昭和情緒の残る街並は一掃されてしまうのだろうか。これはヤバイ。
「本家」東京タワーは、建てられてから40年以上も経ち老朽化もしていることだろう。時折リニューアルとかして客を呼び戻したりしてるらしいが、私は尚いっそうに行きたくなくなる。というか、生れてからずっと東京暮らしだけれども、一度も行ったことない。建てられた当時のまま、一度も手を加えずに老朽化して今にも崩れ落ちそうなくらいの東京タワーの方が、ずっと魅力的であったりする。そして、大阪の通天閣のような怪しさがあれば、尚良し。
一昨年の7月、渋谷駅東口の東急文化会館が解体された。昭和31年に建てられたビルで、五島プラネタリウムや映画館等が入った文化施設。解体の知らせを聞いて惜しむ声が多数聞かれたくらいだが、それよりももっと古く歴史ある渋谷の建物といえば、戦前に建てられた東急東横店(駅ビル)。これはさすがに解体経て直しは難しいか。なにしろ駅ビルの中の地上3階部分を何故か地下鉄銀座線が走っちゃってるんだから。この建物は文化遺産として生き残ることが出来そうかも。
おまけに、東急東横線の、あのヘンな壁の高架ホームも近いうちになくなるらしい。建設中の地下鉄と直結するために、東急文化会館のあった直下に地下駅として生れ変わるそうだ。となると、渋谷川沿いに走る古い高架線や並木橋辺りの高架下の風景も消滅してしまうということ。