大野克夫バンド / 太陽にほえろ!'81 (1981年)

このアルバムもまた、「太陽にほえろ!」の音楽にとって転機となる。79年の録音を最後に井上尭之バンドは解散。しかし「太陽にほえろ!」の番組自体は続くにあたって、作曲・編曲の担当はキーボードの大野克夫氏の続投が必然的であり、81年度の録音を機に大野氏が中心となってバンドを結成。井上バンド時代から引き続いて参加したミュージシャンもいるが、サウンド的には大野氏が中心となって作られた感のある、今までにない非常に都会的で洗練されたもの。ポリリズミックでガラージ/ダンス的なグルーヴ感と艶のある和音進行によって、「太陽にほえろ!」の番組カラーもさらに現代的なものになっていった。アルバム収録曲のいずれも、81年以降から86年の最終回までに番組中で頻繁に使用され、「太陽にほえろ!」後期の定番曲となっていった。