達郎のニューアルバム、どうしようか迷う

何時の間にか、山下達郎のニューアルバムが発売されるようですね。何時の間にかと言うのは、まったく関心がなかったから(笑)。毎週日曜のラジオですら、ここ何年も聴いてないのですよ。
私がリアルタイムで達郎の音楽を意識したのは、『ポケットミュージック』の頃、85年でしょうか。ホンダのCMで流れていた「風の回廊」に好感を持ったのが始まりです。ただその時点では、そのアルバムも買わないし、彼のアルバムを遡って聞くまではしませんでした。それから3年後に出た『僕の中の少年』のデジパックCDが初買いでした。この時もホンダのCMで「僕の中の少年」が流れて、「風の回廊」と同じような印象のサウンドに、「これが山下達郎のオリジナリティだ」と思ったりもしました。そして、昔のアルバムまで遡って聴くようになり、すっかり達郎ファンになってしまったわけです。
ただ、遡って聴くようになると、リアルタイムで聴いた達郎のサウンドと昔の達郎のサウンドとの違いを認識するのには長い時間は要しませんでした。ちょうど私も作曲や自宅録音を始めた頃と重なり、むしろRCA時代のカラクリなサウンドの虜になって、アレンジ等を研究しながらの、かなりマニアックな聴き方にもなっていきましたよ(笑)。
そのRCA時代のサウンドとリアルタイム頃のサウンドの違いで、ファンの間でもよく派閥みたいなものができますが、私はRCA時代派。でも『僕の中の少年』以前のムーンレコード時代も、メチャクチャ好きなんですよ。問題はその後…。
『僕の中の少年』で期待通りの喜びを感じ、ライブアルバム『JOY』で狂喜し、再びスタジオ録音の『アルチザン』で違和感を覚えました。「アトムの子」を聴いて「なんじゃぁこりゃ〜!」でしたよ(苦笑)。「さよなら夏の日」聴いて、「ぬるい曲だなぁ」とも…。私にとって、せいぜいカバー曲2曲だけが救いだったアルバムなのです。許せてもオリジナル曲では「Mighty Smile」が聴けるくらい…。『僕の中の少年』までの、いい感じの楽曲とサウンドによる私の中での達郎神話は一気に消え去りました…。「どこ行っちゃったのかい?」と。
その後、ムーン時代初のベスト盤『トレジャーズ』を新品で買いましたが、『アルチザン』以降の曲だけは余計…。『コージー』も一応新品で買いましたが、『アルチザン』程でないにせよ、曲数やたら多く、聞き飽きたシングル曲も多くイマイチ…。こうして徐々に関心が薄れてきたのです。そしてこの度リリースされるニュー・アルバム。
とりあえず、ブックオフかなんかで中古で買ってみようと(笑)。いや、できれば誰か貸してください(笑)。関心が薄れてると言いながらも、気になって聴いてみたい心理の方は、きっと少なくないハズ。やはり何かしら期待感を持たせる偉大なアーティストなんですね〜。